長所も多用すると短所になる!?

カウンセラーの竹田です。

20年以上前のことですが、研修講師から「長所を多用する危険」という話を聴きました。
人は自分の自覚している長所を使いすぎて失敗する事がある、ということなのですが、
当時は理解できませんでした。
「長所は長所なんだから、それでいいんじゃないの…」と思っていました。

年月を経て、最近は「その通り」と思うことがしばしばあります。
自分に厳しい人は、その厳しさで勉強や仕事で成功した体験があるのだと思いますが、
厳しくなりすぎると自分に自信がなくなり、ストレスがたまります。
みんなから好かれている人も、人間関係が良好で、楽しい時間をすごしたことも多かったことと思いますが、好かれたいことが優先されると本音の自分はいつも我慢で、これもストレスが溜まってしまいます。
真面目にコツコツやるのが得意な人も、多用しすぎると一人でコツコツやることで解決しようとしすぎて、仕事を抱え込んでしまったり、気が付いたら間違った方向に進んでいる時もあります。
私も仕事が大好きで熱中していた時には「先手必勝」が「得意技」だと思っていました。
でも、実際には流れに任せても良い方向に行く時もあるし、先走ってあれこれ試行錯誤する無駄も見えてきました。多用しすぎないで、ここぞの時に発揮すれば良いことなのだと
今は思えます。

自分の強みだと思うと、つい頼りがちですが、物事には表と裏の両面があるもので、
一見長所は、時々短所だということ、そしてもちろんその逆もある…ということでしょう。