聞きたいけど聞けない

カウンセラーの竹田です。

新年度が始まり、新人を迎える季節ですね。
長年人事の仕事に関わっていますが、新入社員の悩みとしていつも聞かれるのは、
「聞きたいけど聞けない」です。

何もかも初めてで、右も左もわからない状況から、多くのことを学び、体験して、
一人前になっていくのですから、聞きたいことが毎日たくさん出てきます。
勿論、前もっての研修や、新人用のマニュアルもあるでしょうし、
新人に教えてあげようと準備している先輩社員もいるでしょう。

それでも新入社員は「聞きたいけど聞けない」と悩むことがしばしばあるのです…。

聞けない理由はいくつかあって、
「みんな忙しそうでいつ聞いていいかわからない」
新人が配属される職場は忙しいに決まっています。暇な職場に配属される新人はいないでしょう。

「こんなこと聞いたら、そんなことも知らないのかと馬鹿にされそうで聞けない」
新人は自分がどう思われているのか、気にしています。ちょっとしたことでも、
「知らない」と言えない、「教えてください」と言えないこともあるんです。

「前に言ったよね」と言われるのが怖い。
前に教えてもらったかも、でも少し違うような気もする、メモをとったけど、
肝心なところが抜けている、同じことを何度も聞くと思われたくない。

「聞きたいけど聞けない」理由はほぼこの3つです。
新人に仕事を覚えてもらいたい、職場になじんでほしいと先輩社員なら誰しも思っていることでしょう。
先輩社員が、この3つの「聞きたいけど聞けない」悩みを減らしてあげると、新入社員の育成を大いに推進できること間違いなしです。

新入社員に教える知識やスキルにまだまだ自信の無い2年目の先輩社員も、
「聞きたいけど聞けなかった」1年前を思い出して、新入社員の気持ちをつかんでください。
自分が新入社員だった頃は、そんな親切な先輩いなかった、という方も、人材育成力を磨く機会だと捉えてください。

仕事に悩みはつきものですが、毎年みんなが悩むことを先輩社員が少し踏み込んで解決できる職場は、人を育てる、人が育つ職場になることでしょう。