フレームを変えてみる ~リフレーム~

こんにちは。
カウンセラーの内藤です。

1~3月にかけて十数年越しの念願だった研修を受講しました。

トラウマとなる出来事(DVや虐待、いじめ、パワハラ等々)を経験した人の「こころのケア」講座のファシリテーター養成研修(NPO法人レジリエンスさんによる)です。

講座の中に、リフレーム(またはリフレーミング)についての内容(以下*1)もありました(講座全体の内容については、機会があれば、またいずれ…)。

リフレームとは、フレーム(枠)を変え、見る角度を変え、新しい見方で見ることで、マイナスの認知や解釈をポジティブなものに変えることです。

例えば___
✖いくらやってもダメな人間だ✖ → ☆私は粘り強く努力する力がある☆
✖何をやってもうまくいかない✖ → ☆私は色々な事に挑戦している☆
✖仕事で失敗するなんて最悪!✖ → ☆失敗したおかげで気づくことがあり成長した☆

いかがでしょうか?
フレームが変わり、表現が変わると、感じ方が幾らか違ってくるような気がしませんか。

講座でリフレームの例として挙げられていたのは、就活で不採用が続き、落ち込んでいた人が、かけられた言葉でした(実話とのこと)。
信頼する知り合いの「今までの不採用は、これからもっと良い職場の採用を貰うためかもよ」と言う言葉で気を取り直し、その後にそれまでで最も条件の良い職を得ることができたのだそうです。

人生では、残念ながら努力が常に報われるとは限りません。
前向きに生きてきた人が想定外のアクシデントに遭遇したり、逆境(に見える状況?)に身を置かれることもあるでしょう。

そんな状況が続けば、悲観的になり、うまくいく気がしなくなる時もあるのではないでしょうか。まずいと感じながらもマイナスな考え方にとらわれ、沼のようにそこにはまってしまい、身動きがとれないような気さえしてくるかもしれません。

そんな時は自身のフレームを変えられないか試み、あがいてみたいと思います。
景色が違って見え、幾分かでも光が差すように感じられたならしめたものですから。

修了した大学院の先生(西尾和美先生)は著書*2の中で、リフレームの神髄は「ネガティブなことの中に、相手が気付いていないポジティブなパワーを見つける」ことにあると書かれていました。サイコセラピストとしての長きに渡る実践で、一番人間を肯定的に変化させるパワフルな言葉や態度の一つが「リフレーム」だと確信されるようになったそうです。

リフレームという敷居が低い割に奥深い技を、もっと身に着けたくて、改めて練習を始めています。

*1:出展:NPO法人レジリエンスオリジナル資料一部改変して引用。
*2:西尾和美:リフレーム~一瞬で変化を起こすカウンセリングの技術.大和書房, 2012