すばらしき世界 Under The Open Sky

カウンセラーの北野です。

映画ネタが続きます(笑)

SNSを見ていると、比較的知り合いの皆さんが映画館で観る映画が重なります。
広告が上手なのもあるのでしょうが、そうやってSNSに触発されて、同じものを観に行くことが多いからでしょうか。

昨年は、ひたすら「ドライブ・マイ・カー」
米国アカデミー賞も受賞して一気にメジャーとなったので、当然でしょう。

今は、「シン・ウルトラマン」でしょうか。
この映画は、あまり興味が無かったけど、先日TVで三谷幸喜さんが、「すばらしい映画でした」と言っていたので、俄かにそそられています。

さて、私は相変わらず録画した映画を観ています。

表題の「すばらしき世界」は、昨年公開されて日本アカデミー賞にも何部門もノミネートされていたのですが、特に私の周りでは話題になっていなかったように思います。
このポスターを見ても、「なんだ、やくざものか」と思い、観に行かなかったかな。

たまたま佐木隆三の実在の人物を書いた小説であること、トーク番組で素敵だなと思っていた西川美和監督であることを知り、観てみました。

果たして・・
私の中ではかなりの名作でした。

あらすじは、殺人で13年刑務所に入っていた元やくざ(役所広司)が、出所してカタギになろうとするも、年齢やカッとなりやすい性格で現実は厳しく
また、施設に入ったきり迎えに来なかった母親に会いたくて、テレビディレクター(仲野大賀)と一緒に探すといった話です。
重いテーマではあるけれど、コメディタッチで微笑ましく、そして切ない映画でした。

何と言っても、役所広司さんの演技が素晴らしすぎました。
母親の愛を求めて、切ないまでに感情を表す中年の元やくざを、ちょっとした目の表情で表す・・・

「鎌倉殿の13人」の佐藤浩市(上総の介が死ぬところ)もすごかったけど、さすがは役所さんでございました。

出所した人の更生といった社会問題、ネグレクトや愛着障害が子供にもたらす心理・行動的影響など、
色々な問題をつきつけ、それでもこの世界はすばらしいのかどうなのか?

何故西川監督が「すばらしき世界」というタイトルをつけたのか?
英語のタイトル「Under The Open Sky」の方がしっくりくるような、、
色々と考えてしまう素晴らしい映画でした。

おすすめです。

 

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