決めつけられること ~メールカウンセリングゼミ

カウンセラーの北野です。
私の大好きな新緑の季節になりました。
麻布十番ルームの窓から見える木々も、あっという間に緑に覆われて、時々鳥のさえずりが聞こえるようになりました。

暖かくなってコートが要らなくなるのも嬉しい限り。
身軽になって、なんだか心まで軽くなるように感じられます。

さて、この度、私が所属しているNPO法人コミュニティカウンセラー協会の副理事長、住岡麻依さんのお声がけで、先月の終わりと、今晩の2回に渡ってメールカウンセリングゼミのレクチャーを受け持つことになりました。

メールカウンセリングは、私がサラリーマン、あ、今はビジネスパーソンって言うんでしたっけ、そんな時代から、とにかく実際のカウンセリングに触れたくて、仕事の合間にやってきたものです。
もちろん、半年以上はトレーニングを積んでからやりましたが、そんな感じで細々とやってきたことでも、継続は力なり、でしょうか。
こんな風にレクチャーする時がこようとは、我ながらびっくりですし、声をかけてくれた住岡さんの勇気(笑)にも感謝しています。

さてさて、そんなメールカウンセリングを、1時間ずつの2回で伝えるって、いくら心理の勉強をきちんとしている人が対象とはいえ、なかなかどうして難しい・・・

そして今回のゼミの醍醐味は、実際に参加者同士で模擬メールカウンセリングができることです。
相談に答えるだけではなく、クライエントとして自分も相談してみる。
その経験が実はとっても大事です。
時々、カウンセラーでも、自分がカウンセリングを受けたことが無いという人がいるようですが、とても残念なことだと思っています。

で、今回実際に既に模擬メールカウンセリングが始まっていますが、まあ大変。
もちろんうまくいっているケースも多いのですが、中には返事をもらって余計に悲しくなってしまった人もいるようで・・・

その原因の主なものは、カウンセラーによる「誤解」と「決めつけ」です。

メールでは情報量が圧倒的に少なく、誤解も生じがちです。
そして誤解をしたら、誤解をしたままそれに返事を書かなくてはなりません。
ですから、なおさら決めつけないで、慎重に書くことが肝心なのです。

また、誤解ではなく、本当のことかもしれないけど、受け入れらなくて決めつけられたって感じる場合もあるかもしれません。

こう書くとなんだか難しいし、メールカウンセリングってめんどくさい!って、相談する方もカウンセラー側も思うかもしれませんね。
でも、外出できない人や、しゃべるのが苦手な人には、便利なツールだと思います。

文字によるカウンセリングは、今やLINEなどのチャット機能を使ったSNS相談が隆盛のようですが、時間を選ばないで書けるメールの良さも、ゼミの準備をしながら改めて感じているのでした。