自分の中のパワハラ上司

カウンセラーの竹田です。
今年もよろしくお願いいたします。

仕事が忙しく、気持ちも身体的にも負担に感じている、という相談をしてきた60代前半の女性Aさんの話です。
専門職として、独立して仕事をしているので、社員として雇用されているわけではなく、
自分の裁量で、仕事を選べる立場のAさん。
上司や会社からプレッシャーがあるという状況ではありません。
お話を伺うと「そんな弱音をはいたら、『どうせ女は』とか、『やっぱり女は』って言われる…と思うと、仕事を減らしたり、断ったりできない。」
雇用機会均等法以前世代で、長年サラリーマン生活をおくっていたAさん。
過去にはそんな上司、まあ普通にいましたけどね。
でも、今のAさんにそんなこと言う人は現実にはいません。

Aさんは、20代の頃の上司にそう言われて、それが悔しくて、そう言われないようにずっと頑張ってきた、とのこと。そして今回話しているうちに、すっかり「自分の価値観」になっているということに気づきました。
Aさんは、その上司のことが嫌いだったし、今ももしそんなことを言われたら「戦いたい」という気持ちがあるそうです。
なのに、Aさんの行動を決めているのは、その嫌いな上司の「価値観」なのでした。

これは珍しい話ではありません。
過去に自分を傷つけた人の、肯定できない価値観を、自分の中に強く持ち続けていて、
「幻」とも言えるその価値観に縛られている人に出会うことが、時々あります。
あなたのまわりにもいらっしゃるかもしれません。そして、あなたは大丈夫でしょうか。

※個人情報に配慮し、実際のケースを加工して記載しています。

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