中年の危機 Midlife Crisis

“中年の危機”とは、中年期に精神的に不安定な状況に陥りやすくなる心理的危機のことを言います。
人生の半ばあたりで、今までの人生を振り返り、これで良かったのかと思ってみたり、これからの人生を思い、不安を感じるような状態です。
中年を過ぎた皆さんは、多かれ少なかれ、感じたことがあるかもしれませんね。

“中年の危機”に陥ると

人により様々ですが、たとえば、若い頃からがむしゃらに働いてきた人は、それまで感じていた仕事のやりがいや目標にどこか違和感を覚え、迷いを感じたりすることがあります。
気晴らしをしても気が晴れず、同時に自分のポジションを失う不安や恐怖に襲われたりもします。
また、専業主婦の方は中年期に入ると子どもに手がかからなくなり、急に時間ができたりします。
このときにこれまで“棚上げ”にしてきたこと、例えば自分の人生、家族との関係、お金の問題などに急に不安を覚え、「これでよかったのだろうか」「なぜこのことに気がつかなかったのだろう」と考え込んでしまったりします。

“中年の危機”の要因

中年期の心理的な危機とそれに伴う問題は、加齢により今までと同じように体が動かなくなってくることや、様々な病気、家族ライフサイクルの変化、職場での役割の変化など、40代、50代特有のストレス発生によって生じやすいです。

“中年の危機”を乗り越えるには

中年期は、より良い老年期を迎えるための成長の時期とも言えます。
青年期には、無限にあると思えた時間が、有限であることに気づくこの時期、「生きる意味」を再確認し、今後の人生をどう過ごすかを考えていくうえで、手助けになる方法がいくつかあります。
生きがいの探求で精神面を充実させることや、しっかり睡眠時間を確保して心身を整えることも有効だと思います。

これを機に、自分にとって必要な情報を選別するとか、持ち物を整理してみること、それを通して客観的に自分の人生を見つめるのもいいかもしれません。
いずれにせよ、自分が「今できること」をすることがポイントです。

“中年の危機”には、悪いことばかりではなく、プラスの面もあります。
ミッドライフの葛藤を克服することは、ある意味、中年期における成熟した「成長」に繋がるとも言えます。
この時期を絶好の「機会」と捉えて、乗り越えることができれば、人生の良き転機となるのではないでしょうか。

カウンセリングでお手伝いすることもできますので、お気軽にご相談ください。


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