「鎌倉殿の13人」の脚本家 三谷幸喜氏について語ってみました

こんにちは。カウンセラーの北野です。

私はドラマが大好きで、毎クール3~5本くらいは観ています。
それだけ観ていると、面白いなと思うドラマが何人かの脚本家に限られていることに気づいてきました。

「あまちゃん」「タイガー&ドラゴン」の宮藤官九郎、「ふたりっ子」「和田家の男たち」の大石靜、「カルテット」「初恋の悪魔」の坂元裕二などなど。
そんな中でも、絶対に見逃せないのが、三谷幸喜さんの作品です。

三谷幸喜さんは、もう30年近く前でしょうか。「12人の優しい日本人」を映画館で観てからの大ファンです。
どれだけファンか、というと、彼が朝日新聞のエッセイの中で「ボブ・サップと同じジムに通っている」と書いただけで、このジムに違いない、とあたりをつけて同じジムに入ったほどです。
果たしてビンゴ!で、何度かジムでお見掛けしました。
まあ、それだけなのですが・・・

今はそう、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に毎週釘付けです。

この大河の面白さは、インターネットでも話題になっていますので、私が改めて語る必要もないですね。

最初は、面白い脚本を書く人だな、と才能に惚れていたのですが、最近は、彼の仕事への姿勢に対して、とにかくリスペクトをするようになりました。

まず、彼は何かの仕事をする時は、自ら制約を課すようにしていると言います。
ドラマの全てを1回の長回しで撮る、とか、場面を全て同じ場所に設定する(古畑任三郎の鈴木保奈美さんの回はずーっとバスの中でした!)など。
大河ドラマは歴史ものですから、史実から外れずに書く、ということも当然制約になってきますよね。
スポンサーやプロデューサーの要望にも絶対に応えるのだと言います。
そうやって制約の中で産みの苦しみを味わいながら作品を作る方が、好き勝手に作るよりも、はるかに良い作品になるのだそうです。

他人から課せられるものが無くても、自分で課す。
これってともすれば、「もういいじゃん」ってなりそうですよね。
でも、それは絶対に譲らない。とても意志が強いし、自己管理能力もあるのだと思います。

 

どんどん新しいことにチャレンジしていくことにも驚かされます。
Nキャスの司会を引き受けたことには、思わず「えっ!!?」と声が出ました。

そして、もう一つ、リスペクトしていることは、昔からの劇団の仲間を自分の作品に起用してもいますが、ダメだと思った時にはシビアに切っている(ように見える)ことです。
情に厚いだけではなく、まして冷たいわけでもなく、プロとしての姿勢をブレずに持っているのかなと私には感じられます。

少し前に、ボディ・コネクト・セラピーという心理療法の研修で、「自分が今持っている問題を解決できそうな人」と同化するワークをしたのですが、その時に浮かんだのが先輩でも上司でもなく、三谷さんだったことに、自分で驚きました。

ちなみに、三谷幸喜さんは、若い時からすごい人ではないようです。
学生の頃、喫茶店の手伝いをしていて、店主が出ていって一人になってしまった時に、お客さんが数人来てしまった。彼はとても一人ではさばき切れないと思って、お客さんをそのままにして裏口から逃げて二度と戻らなかった、というエピソードも語っているくらい、社会人としてはダメダメくんだったみたい。

そんな人でも、こんなに立派になって・・・と、人間の可能性も感じるのでした。

 

東京都港区麻布十番駅近く カウンセリングルーム気分向上委員会