知能検査(WAIS-Ⅳ)を受けてみました

カウンセラーの北野です。

恐らく小学校に上がる前だったのでしょう、知能指数を測る検査をした記憶があります。
どういうわけか噂で
「〇〇君はIQ120だったんだってー」「へえー頭いい~」
みたいな話をお友達に聞きました。
家に帰って親に「私は?」と聞くと「普通」とだけ答えられました。
「そうか。私は普通なのか。つまんないの。」と思ったことを鮮明に憶えています。

時は巡り・・・新しいバージョンの知能検査用具を購入する時、自分がクライアントさんにやる前に、まずは自分が受けよう!と私は決めていました。
「ねえねえ、WAIS-Ⅳ買ったんだけど触ってみない?」と言葉巧みに心理士の友人をたぶらかし(笑)、しっかりと検査をしてもらいました。
正直、旧バージョンは何人もの方に検査をしていたこともあり、普段の自分の行動からしても、自分って、大体こんなもんかな~という自己特性イメージが、かなり確立されていました。
少し説明しますと・・WAISという検査は、能力全般を表すIQだけでなく、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度の4領域の能力も測ることができます。
私は図形を頭の中で展開するのが大の苦手で、地図も上が北じゃないとわからなくなってしまいます。
箱に効率よく物を詰めるのも苦手。遠足の時はリュックに荷物が入らなくて、姉に入れてもらった記憶もあるくらい。
そういえば、デベロッパー時代、自分で平面図をざっくり書いて設計士さんに渡そうとして、どうあがいてもトイレがおさまりきれず、ギブアップしたこともありました。
人の顔も名前も覚えられないし、たぶん知覚推理とワーキングメモリーは低いだろうなあ。
で、全検査IQとしてはこのくらいだろうなあ。
みたいな感じで。

果たして結果は・・・

一部の検査内容が旧バージョンと被っていて正答を知っているため、やたら得点が高いものもあるので、本来の自分の能力が点数化はされませんでしたが、それを差し引いたとしても、自己イメージよりはだいぶ点が高く、正直驚きました。
案の定、知覚推理は弱いけど、ワーキングメモリーはそうでもなく、あれ、私、案外イケるんちゃう?
と、何故か関西弁で前向きになりました。
今まで、「どうせ私は大したことないから」とか「皆頭いいけど、あの人達とは私は違うから」って思って、色んな事をあきらめていたような気がしますが、単に努力をしない言い訳だったのかも、とも思い当たりました。

「自分には能力があるんだ」と思うと、何か今までと見え方も違ってくる気がします。
もっとも、WAISでわかる能力は、私のほんの一部であり、人と比べて良いとかではなく、あくまで自己想定より能力が高かったというだけの話です。
ちなみに、その後、また言葉巧みに姪をおびき寄せ、WAIS検査を受けてもらったのですが、彼女曰く「私耳からの情報が弱いんですよね~」だったけど、検査結果は、バリバリの聴覚優位さんでした。
いかに自分を知らないか、そしてそれによってもしかしたら能力発揮を阻んでいるかもしれない、と思うとオソロシイやらモッタイナイやらです。
検査に興味を持たれた方は、心理検査(発達特性検査) を見てみてくださいね。

さて、最後に援助職の皆様に告知です。
WAIS-Ⅳの取り方を教える講座を開催します。
詳しくは、こちらをご覧ください。第1回めは8/29(日)です。
WAIS-Ⅳの実施・集計講座(対面)